2008年、東北大学医学部の橋本らは、血清マグネシウム濃度と頚動脈硬化指標との関連を検討した研究結果を報告しました。
- 背景:
マグネシウム(Mg)は生体内においてナトリウムやカリウム、カルシウム、リン等の電解質の作用と密接に関連している。また、血管平滑筋弛緩作用や抗炎症作用等への関与も報告されている。動脈硬化は脳血管疾患の重要な危険因子であり、その指標の1つとして頚動脈硬化が用いられている。しかし、Mgと頚動脈硬化指標との関連を検討した報告はほとんどない。
- 方法:
岩手県花巻市大迫町の一般地域住民715人(男性223人、平均年齢67歳)を対象に、血清Mg濃度と頚動脈硬化指標(内膜中膜壁厚、頚動脈プラーク)との関連を検討した。
- 結果:
血清Mg濃度高値は、頚動脈硬化の低リスクと有意に関連していた。この関連は、他の電解質を含む危険因子で補正した多変量解析においても同様であった。また、この関連は女性においてより強く認められた。
- 結論:
血清Mgは、危険因子及び他の電解質とは独立して頚動脈硬化指標と関連していた。本研究により、低血清Mg濃度は頚動脈硬化の危険因子あるいは予測因子である可能性が示唆された。
出典: 橋本貴尚、新谷依子、原梓、菊谷昌浩、大久保孝義、他: 血清マグネシウム濃度と頚動脈硬化指標の横断的検討:大迫研究. 日本循環器病予防学会誌 43:77-85,2008








